「トヨタ燃料電池車(水素・FCV)4月に29台超える勢い」FCバス1台も

根本通商が3月5日に水素スタンド供用開始(いわき)に当面22台勢ぞろい

 東洋システム・根本通商・古河電池・常磐共同ガスなどがMIRAI購入決める
福島県いわき市にある東洋システム(庄司秀樹社長)や根本通商(根本克頼社長)、常磐共同ガス(猪狩謙二社長)などの経済界、いわき商工会議所(小野栄重会頭)が中心となり、燃料電池車(FCV)の普及を最大限に図っている。これは、国の施策として打ち出した次世代クリーンエネルギーとして活用できる水素社会造りの促進に伴うもので、同市の近距離にある福島県・浪江町に、世界最大の水素製造工場となる福島水素エネルギー研究フィールド(新エネルギー・産業技術総合開発機構=NEDO、東芝エネルギーシステムズ・東北電力・岩谷産業が参画)を建設中、近い将来の稼働を見え透いて水素需要増がねらいとしている。

 根本通商は同市に水素スタンドを建設、3月5日の供用開始を待ってトヨタ自動車の燃料電池車を経済界が購入(リース導入も含める)するもので、FCV車の普及を図るもの。福島県内では29台を超えるFCV車の導入は、同市の一部業界が一体となって促進を図るのは初めてとなるが、これは東洋システムが提唱したバッテリーバレー促進の流れであり、水素社会の成果を上げる一面で、同商工会議所など経済界が一丸となって経済産業省や福島県に協力を求め、水素スタンドやFCV車の使用を実現した。
FCV車は、いわき商工会議所、東洋システム、常磐共同ガス、根本通商(3台)、東日本計算センター、古河電池、東北電力、東邦銀行、ひまわり信用金庫(2台)、常磐共同火力勿来発電所、吉野正芳衆議院議員、田村建材、堀江工業、磐栄運送(2台)、サン測量設計、シオヤ産業、浜通り交通、ぐるっと、山菱水産、小名浜製錬小名浜製錬所、アルパインビジネスサービス、クレハいわき工場、堺化学工業小名浜事業所、ジョイント、ハニーズホールディングス、磐城タクシー(2018年度や新年度の購入や検討を含む)の25社29台となる。
 FCV車の導入要請は同商議所職員などが中心となり行った。同市(清水敏男市長)の上遠野洋一副市長は、水素は危険だとして水素製造工場誘致に消極的だった。清水市長も水素に関連するFCV車などの促進に経済界と連携することに消極的だった。FCV車は、国から202万円、同県から100万円、同市は検討中だが、20万円程度を計上する予定だ。車体価格は1台、約700万円となる。

 同市はようやく重い腰を上げ、新年度(4月から予算計上)に、新常磐交通に水素バス(FCバス)1台を導入する助成金を計上することになった。FCバス導入には、国から5000万円、福島県から3000万円、同市からは少額補助を組み入れる予定となっており、同県の補助額減少となると新常磐交通の負担も変わる。FCバスは車両価格だけでも1億500万円以上となるため、地方ではバス運行に赤字計上を余儀なくされるため、多量のFCバス(FCV車45台分の需要に当たる)導入は難しい。しかし、市民が気軽に乗車、水素利活用に向けた市民意識醸成に効果的である。同市もそのため、同社の取得支援には実現させたいという。
 トヨタによると、FCバス納車は生産能力との関連もある。そのため、同社の生産計画を待って出荷するため、FCバスの納車時期などは未定となるという。

◆敬称略 (真島勝三主筆・元日本工業新聞社東北総局長・元産経新聞社記者)

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