唯一人事権の水道事業管理者に木村清氏起用

木村清代表監査委員

 福島県いわき市の清水敏男市長は2日から始まった11月のいわき市議会に代表監査委員を起用するため人事案を上程する予定となっている。最も有力なのは総務部長の岡田正彦氏(56)、総合政策部長の大和田洋氏(57)、市民協働部長の下山田松人氏(56)らの名が挙がっている。
 また、清水市長唯一の人事特権となる水道事業管理者には、代表監査委員の木村清氏(65)を起用することに内定した。清水市長は、水道事業管理者をなくす予定だったが、正常的な事業運営と政策的にも必要と考え廃止を断念した。市水道局は約150人の職員がおり、合理化で200人を切った。しかし、職員数は減ったものの、給水世帯は約12万あり、5万世帯を上回るため「同管理者は置く」となっている。同水道局は職員たちの努力により健全経営となっている。
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 一方、9月に行われた市長選挙に再選を果たした清水市長は、10月9日に人気が満了となる副市長の上遠野洋一氏(68)を市議会の同意を得て再起用した。さらに、同市立総合磐城共立病院事業管理者の平則夫氏(85)を留任させる人事とした。
 市長選挙で大敗北した渡辺敬夫氏(71)を全面的に支持した自民党員の志帥会(大峯英之会長=10月1日就任=11人)は、上遠野氏の人事案に反対する方針でいたが、社会的に考慮して賛成とした。

 志帥会はこれまで佐藤和美会長だったが、市長選の敗北責任をとって辞任し顧問に就任した。同志の小野潤三、木村謙一郎、何かと話題が多い永山宏恵各議員らが佐藤会長に対し責任を取るべきだと主張したため辞任に至ったという。渡辺氏の選挙対策本部長は菅波健議長=志帥会顧問=が責任を取るべきところ後始末は佐藤会長となり、後味の悪い結果となった。
 同市議会の会派は、最大会派となる志帥会のほか、清政会(9人)、創世会(6人)、公明党、日本共産党いわき市議団(各6人)、つつじの会(3人)で構成されている。

 上遠野氏は1期4年を市政運営に尽力、清水市長を補佐してきたが、再起用には清水市長派などが再任に難色をしめしていた。上遠野副市長は、後進に副市長の座を譲るとして退任する意向だったが、当分の間はピンチヒッターとして市長の補佐役として市政に活躍させる清水市長の決断を優先、清水市長派も不満ながら再任に同意した。

 清水市長は2期目の政策を構築するため、慎重に人事を進めてきたが、内部には副市長となる人材不足のため、とりあえず引き続き上遠野氏の再起用を固めたという。平氏に対しては新たに開業する同市立総合磐城共立病院があと約14カ月(来年12月)でオープンする運びとなるため、市民医療の充実を図るため平氏の再起用となった。

◆敬称略 (真島勝三主筆・元日本工業新聞社東北総局長・元産経新聞社記者)