一般商業者や企業から批判浴びる

イオンモールいわき小名浜

 「イオンモールいわき小名浜」に、いわき市(清水敏男・市長)から5億円の補助金を支出されることが、関係者の話で8日までに分かった。この補助金は大震災の被害復旧・復興に関係ないもので、同市内の一般商店などから批判を浴びている。
 吉田昭夫社長は、さきの記者会見の席で、いわき経済報の質問に「市からの補助金、総売上高は社の方針でいえない」と語っていた。同市は復興を名目に企業進出への補助として拠出するもので、同モールの賃貸用地は、格安で提供しているという。清水市長の同モールに対する対応に同市内の一部商業経営者から甘いという声がでている。

 イオンモールは、6月15日にオープンしたが、双葉郡の避難民も含め物珍しさか連日のように満員御礼となっている。その中でも飲食店などは大手町(東京)昼時のビル飲食街同様に食を求め行列ができるほど詰め掛けている。ちょうど1カ月目に当たる7月16日は、アクアマリンふくしま周辺、いわきららミュウや埠頭の各駐車場はイオンモールへ足を運ぶ人たちの車でいっぱい。観光バスは同モールオープン後の混雑を避けたのか数台と少なかったが、小名浜港埠頭用地までも駐車場となり同モール開業以来の最大の渋滞だった。

 一方、目と鼻の先にある同市の第三セクター経営の「いわきラ・ラ・ミュウ」は、ウィークデイは閑古鳥が鳴く状態である。レストランなどには2人から3人程度の食事をする人や鮮魚を目玉とする店には、まばらな顧客の姿が―。
 清水敏男市長の7月の記者会見で、本紙記者の質問に、上遠野洋一副市長は「まだオープンしたばかりで様子をみながら対応する」と、のんきなことを述べているが、閑古鳥が鳴く店は持ちこたえられるだろうか―。清水市長は、イオンモール近隣などの店の売り上げ減の被害対策の対応に取り組むこともできない、ままならない状況だ。記者会見では自慢げにオープン(イオンモールのこと)出来、賑わっていると、はしゃぎすぎの態度だった。
 「初めての体験なので客足の動向を見ながら対応する」と言い切った上遠野洋一副市長だが、危機感が全くない。すでにオープン2カ月になろうとしているが、衰えるどころかグルメに期待する市民や買い物客などで活気がある。清水市長は地元商業者などへの今後の対応に真剣に取り組んでいるのだろうか疑問を抱いている。

 指摘したように、賑わっているのは皮肉にもイオンモール本体の店だけである。モールの営業方針のノウハウ、凄腕の経営方針などは清水市長に知る由もない―。この賑わいは半年、365日以上続くと商業関係者は言い切る。

◆敬称略 (真島勝三主筆・元日本工業新聞社東北総局長・元産経新聞社記者)