清水市政2018年度予算6800万円、市民待望の美術文化絵画展に期待出来ず

 いわき市立美術館の2018年度の予算は、約6800万円となった。同市の予算が厳しく寂れる一方だが、4月14日から始まる「エリック・カール展」の企画展が主なもので、少ない予算に市民待望の主力的な絵画展には期待できない。

 2日に行われた清水敏男市長の記者会見で明らかにしたもので、同美術館18年度に実施される展覧会は、エリック・カール展のほか、6月9日からスタートする「高倉健の追悼特別展」や7月28日からの「美術館に行こう!ディック・ブルーナに学ぶモダン・アートの楽しみ方」などである。
 美術文化の強化を図るとしていた清水市長の意気込みとは裏腹に、かつてのような絵画展や主力絵画作品の購入には、予算が乏しく思いきった経済効果は期待できそうにない。

 清水市政となってから同美術館は同市教育委員会所管から外され、文化スポーツ室に所属した。美術方面に関心が薄いようだ。また、一部スポーツに特化、おぜん立てをしているようでは魅力ある企業誘致すらできないのではないか。同市に進出する可能性のあったトヨタ系は、政府や福島県の積極的な誘致に伴い、隣町となる双葉郡に立地が決まった。「清水市長がまごまごしているから、政府や福島県の積極的な誘致に伴い、隣町となる双葉郡に立地が決まった」と、指摘する関係者も―。

 同市は、NPO団体には印刷物を利用した宣伝や行事イベントのための予算はふんだんに組み入れている。同美術館に経済効果が表れるよう予算を増やし、市民の期待できる美術文化を育てることを主張したい。

◆敬称略 (真島勝三主筆・元日本工業新聞社東北総局長・元産経新聞社記者)