「改革されずいわき市の怠慢」6月のイオンモールオープンで経営強化野放しで危機感

 福島県いわき市にあるJRいわき駅前の複合商業施設となるラトブコーポレーション(LATOV・ラトブ=青木喜久男社長=株主は民間都市開発機構、西松建設、ラトブコーポレーション地域持株会、同和興業、三井住友建設、三菱電機ビルテクノサービス、アルパインなどで構成)が主体となり運営しているが、今年も3月27日にラトブ管理組合の理事会を開く。そこで全体集会議案承認の承諾を得たい方針であるが、ラトブ店舗共有者会も含め、会議そのものが茶番劇となり、同組合理事会の主導権の舵取りを背負う同市(清水敏男市長)は、これまで経営強化の立案すら野放し状態とし、青木喜久男同組合理事長(ラトブコーポレーションの社長・利益相反に当たる)らの言いなり次第に幕を閉じる。イオンモールいわき小名浜の6月オープンに経営強化野放しで危機感を持っているが、三万石など数店舗がラトブから店を撤退したため、さらに危機感を持つ-。

 同組合の副理事長となる清水市長は、この5月までは、同市管理組合の青木理事長を更迭する考えでいるが、経済界ドンの政策的な圧力に屈しなければいいが-。
同組合の2018年度予算は、一般会計3億6904万2526円、特別会計4556万4120円をそれぞれ計上、承認を得たい考えである。同市は、管理費や光熱水費、合計2億409万1861円を負担している。

 その委託管理運営機関であるラトブ管理組合(いわき市と店舗共有者会やいわき商工会議所ら議決権者8者)とラトブの構成員が重複し、三井住友建設から事実上天下り社長に就任した青木社長ら関係者が利益相反の疑い=いわき経済報20173月5日臨時・特別号、4月1日号、5月21日号・7月1日号・18年4月号既報・電子版も=で指摘している問題で、同市産業経済部の石曽根智昭部長が清水敏男市長の支持を受け改革を進めているはずだが、2018年2月までには一向に進んでいない。その原因は①当局が改革を重要視していない節がある②ラトブの青木社長や利益相反の疑いがある大和電設工業会長の松﨑勉取締役ら役員が改革に消極的③ラトブの大株主である民間都市開発機構の経営に対する怠慢④いわき商工会議所の小野栄重会頭と清水市長が話し合い改革を進めるよう指示しているが、石曽根産業部長ら行政当局の動きが鈍い⑤経済界のドンといわれるラトブ関係者の圧力で清水市政が躊躇(ちゅうちょ)しているなどが原因と思われる。

 この6月には、イオンリテール経営の大型ショッピングモールとなるイオンモールいわき小名浜としてオープン、さしあたりラトブや地元商店は大打撃を受けること必至だ。ラトブオープンから10年間に渡り営業を続けてきた三万石は2月で閉店し、イオンモールいわき小名浜に開店するほか、数店舗も閉鎖、連鎖反応が心配だ。

 同組合は、建物の区分所有等に関する法律に基づき運営されている。同市産業振興部の荒川洋・元部長(国に復帰)は「ラトブ改革の方向性を決めた。青木社長は理事長に、こだわらないといっている。利益相反関係やラトブの不透明を精査して速やかに対処したい」と語っていた。
ラトブ問題を引き継いだ石曽根部長は、早急に改革を進めないと、青森市の大型複合施設となるアウガ(経営難で事実上倒産)のようになってしまっては遅いと心配している。
ラトブは、アウガとは違うと指摘した上遠野洋一・副市長は、無責任な発言を取材記者に示した。鈴木典弘・副市長(この4月に福島県に復帰)を含め、清水市長の両腕となるが、ラトブ改革に疑問である。ラトブは国の所管の税金がつぎ込まれている半官半民の会社で、ラトブ管理組合は同市が筆頭権利者であり、利権に絡む半官半民の運営組織である。

◆敬称略 (真島勝三主筆・元日本工業新聞社東北総局長・元産経新聞社記者)