いわき市の松ヶ岡公園エリアに保存「愚庵会管理」

旧天田愚庵邸

 国の文化審議会は18日、文部科学大臣に旧天田愚庵邸を登録有形文化財に建造物として新規登録を答申した。新たに旧愚庵邸を含め153件を答申した。
旧天田愚庵邸は、福島県いわき市の松ヶ岡公園エリアの一角にあり、同市の愚庵会(樫村弘会長)が清掃などを行い管理している。樫村会長は「旧天田愚庵邸が登録有形文化財に登録されることは歴史的、文化的にも意義がある。愚庵会は同市に文化財として登録するよう要請していたもので保存にも力を入れてほしい。愚庵の魅力は文才、人生観にある」と嬉しい悲鳴を上げていた。

 いわき市教育委員会の吉田尚教育長は「旧天田愚庵邸が国の登録有形文化財建造物として登録されることにつきまして大変喜ばしく思います。地域の歴史や文化について学び子供たちの郷土に対する誇りを養うことは重要であると考え、地域に根ざした教育を用いてまいります」とコメント、同市は、天田愚庵は、磐城平藩出身の歌人であり漢詩や和歌の才能に優れ、正岡子規など日本を代表する俳人、歌人に影響を与えるなど明治文学の革新運動に貢献した偉人。旧天田愚庵邸の確実な保存に努めるという。

 旧天田愚庵邸の登録有形文化財の登録の背景には、愚庵会が同市教育委員会などに文化財として登録申請するよう要請していた。2018年に文科省関係者が同市にある旧天田愚庵邸の調査を行っていた。
 天田愚庵(甘田久五郎)は1854年磐城平の産。平藩勘定奉行甘田平太夫の5男として生まれる。1904年に51歳の生涯を終えた。山岡鉄舟に禅要を学び、清水次郎長の養子となる。天龍寺滴水に参禅、静岡市の臨済宗の僧侶で知られる。この愚庵邸は、京都府から移設したものであるが、いわき市民にはあまり知られていない。
■写真「旧天田愚庵邸=いわき市の松ヶ岡公園エリア」

◆敬称略 (真島勝三主筆・元日本工業新聞社東北総局長・元産経新聞社記者)