「福島第二原発廃炉を冒頭から要請も明言を避けた」改めて市民へ陳謝、「トリチウム水の対策は国・県・関係者と情報交換、早く決める」

 東京電力の小早川智明社長ら幹部は28日午後、いわき市を訪れ、清水敏男市長に新社長就任の表敬と、福島第一原発の廃炉作業を進めている中、改めて市民へ陳謝した。

 清水市長の要望は、引き続き福島復興、再生のため、廃炉に対する安全対策について数十年かかるというが、第一に安全に作業を進めてほしい。万が一の場合には迅速に情報伝達をしてほしい。と要請した。

 また、汚染水対策についてもトリチウム水に関しては、対策で安易な海への放出に対しては、漁業に与える影響は非常に大きい。技術の粋を集めて風評被害を起こすような処理の仕方のないよう検討してほしい。第二の廃炉の方針について知事のほうから話があったと思うが、福島県民としては原発はいらないというもとに、福島第二原発について1日も早く廃炉の方針を決定してほしいと改めて要請した。市民も心配している。適正な賠償を進めてほしい。営業損害について一括賠償となっているが、農林水産業、また観光業についても損害が続く限り原発事故の影響が大きいので損害補償をしっかり続けてほしい。

 小早川社長は、大変迷惑をかけている。トリチウム水の取り扱いについては原子力委員会とも話を進めているが、国、県、関係者ときちんと情報交換しながら今後の取り扱いを早く決めて行きたい。

 小早川社長については、作業員の身の安全の確保という観点からというと、6年と3カ月過ぎたが、全体的に避難訓練をしていないという記者の質問に対して「まず作業員の安全は非常に大事と考えている。グリーンフィールドといって安全に作業できる場所の確保、これからもきちんと検討していく」と語った。

 清水市長は、市の立場としては、双葉郡のみなさんが戻れる日まで、ともに頑張ろうということで支援をしていると同時に、いわき市が頑張らないと浜通りの復興はないということだ。東電も分かってほしいと強く要望した。

清水市長は記者の質問に、第二原発の廃炉のことについては冒頭から要望した。県民上げての要望だといったが、小早川社長は「明言を避けた」という。

◆敬称略 (真島勝三主筆・元日本工業新聞社東北総局長・元産経新聞社記者)