2020年代前半の開通目指すも用地買収セベで難航 大幅遅れも

 関係者によると、小名浜道路は、福島県と土地所有権者の間で用地買収を進めているが、13日までに建設状況が分かった。残り9地区のうち4地区が用地買収を終えた。福島県が地権者と交渉を進めているもの。このうち1件が福島県警察との間で、小名浜臨海工業団地の起点となる交差点の進入を立地企業と検討しているため決まっていない。

 いわき市にある小名浜臨海工業地帯と常磐自動車道を結ぶ「小名浜道路」の地権者との設計協議覚書合同調印式が28日、土地所有権者らを招いて同市内で挙行される。用地買収は、山田インターチェンジができる同市江畑町などで進んでいるが、セベ・バレステロスゴルフクラブと用地取得の話を進めているが難航している。
福島県は土地所有者から用地買収を進めているが、同市上・下山田地区など4地区の約5キロ区間で、分断される水路や道路などの機能回復かかわる合意を得たたため、同調印式を行う。

 まだ買収に応じていない地権者がいることから大幅に遅れること必至だが、同合意率は約94%となる。
小名浜道路は、自動車専用道路で、設計速度は時速80㌔㍍、2車線。2020年代前半に開通を目指すもので、総事業費は約200億円以上を投入するが、福島県は建設費の全額補助を求め、国土交通省などに要望している。

 同道路は同市泉町の同臨海工業地帯の泉下川インターチェンジを起点に、同市山田町の山田インターチェンジ終点間の約8・3㌔㍍で、添ICといわき小名浜IC(常磐自動車道と接続)を設ける。路肩までの幅は13・5㍍で、車道は同片側3・5㍍の2車線となる。中央分離帯は同1・5㍍確保する。

 小名浜港は、国のバルク港湾に指定されているほか、東邦亜鉛や小名浜製錬、堺化学、日産自動車などの工場が立地する重工業地帯となっている。このほか、海産物の物販店となるいわき・ら・ら・ミュウ、水族館のアクアマリンふくしま、三崎公園の海抜から高さ100㍍のマリンタワーなど観光面も含め、重要な拠点として脚光を浴びる地域となっている。

◆敬称略 (真島勝三主筆・元日本工業新聞社東北総局長・元産経新聞社記者)