大金注ぎ込む選挙戦に

 任期満了に伴ういわき市長選は5日、投開票が行われ、内田広之氏(49=昌平黌・元東日本国際大学地域振興戦略研究所長=無所属)が4万5888票を獲得、初当選した。いわき経済報が同市長選の調査と取材を加味した結果=2021年9月5日、午後6時すぎ電子版速報=となった。内田氏は、4万票の大台にのる勢いとなっていた。現職の清水敏男氏(58=無所属)を1万9227票の差をつけ大差で勝利した。内田陣営は、戦いに危機感を持っていたため、大金を注ぎ込んでの戦いを余儀なくされた。内田氏の当選証書は6日、同市選管担当者から手渡された。

 宇佐美登氏(54=無所属・昌平黌・元東日本国際大学客員教授)は、2万8258票、猪狩謙二氏(59=無所属・前常磐共同ガス社長)は、2万5512票だった。投票者合計は12万7447票となった。
 市長選では、4人の立候補に対する市民の関心は高かったが、投票率は前回の49・13%を下回り、47・68%だった。
 内田氏は30代に支持が多く、自民系と共産など野党系の票をまんべんなく伸ばしたほか、公明党(創価学会員)の票も獲得したのが、当選に結びついた。清水氏と猪狩氏は、8月の世論調査では公明の大きな支持があったが、終盤に来て内田氏に大量の票が流れた。選挙通の噂によると、宗教のお布施はどこへ行ったのか疑問だらけの風が吹いたようだ。

 いわき市生まれ、東京圏在住の学識経験者は「いわきでは、裏切りは常に繰り返されてきた。勝てば官軍で、警察も見逃しすることも盛り込んだうえ、確信犯的に動いていますね。『ヒトの悪いのは磐城の平』と昔からいわれているが、よその地域から指摘されても平気の平左を繰り返してきた。見放されるのは当たり前で、企業進出を待望しても優良なところは二の足を踏むことになる。それこそ、ヒトづくりから長期的に取り組む必要がある」と指摘している。

「小野議員の法定外文書」公選法違反疑い 警察の動き注目

 いわき市長選告示前に、小野潤三議員(56)が、9月5日の投票で現職の清水敏男市長に大差で当選した内田広之立候補者の投票依頼とも疑われる宣伝チラシを不特定多数に郵送したとみられる悪質な戦略行為は=いわき経済報の2021年8月24日号既報・電子版も=同市選挙管理委員会事務局も公職選挙法に抵触すると、取材で認めており、警察が動くか動かないか注目するところだが、20年11月15日投開票の栃木県知事選挙で違法な文書を配布したとして同12月21日、宇都宮市議会のS議長(58=当時)と当選した福田富一知事(67=同)の次男の陽氏らを含め、同市議らを書類送検している。いずれも法定外文書の配布や事前運動を認めた。また、20年9月のいわき市議会議員選挙に絡み、同市職員(40)代2人が、公職選挙法(法定外文書頒布、事前運動)の罪で福島地検に起訴され、罰金の刑を受けている。この文書はK市議(65)の選挙運動を行うため、市内の団地などに配布した。
 このように、小野市議も公選法に抵触する疑いが濃厚となっている。今回の市長選では考えられない大金を投じた選挙となり、市民から政治と金の活動は慎むべきだという声が大きかった。総務省では、寄付の禁止の中で、選挙や政治の腐敗を防止するため、金のかからない選挙を推進している。

写真=小野潤三議員が頒布したチラシ文書
いわき市長選挙2021小野順三チラシ

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