カード利用者に市キャッレス決済ポイント還元で

 いわき市(内田広之市長)はこのほど、同市キャッレス決済ポイント還元事業をPaYPayに委託することを決め、約5億1988万2000円で発注、今月下旬に契約する。が、公募型プロポーザルで業界の募集を行ったが、同プロポーザル参加受付開始から7日間という参加表明書提出期限、企画提案書提出期限は参加期間から11日間という短期間で、地元業者は参加に手を出せなかった。専門業者によると、短期間では難しかったという声も事実だ。この還元事業には、同市内6カ所のソフトバンクがサポートに絡んでおり、関係者によると、同事業の発注は政治的忖度の出来レースではないかと指摘している。
 同プロポーザル決定は、新型コロナウイルス禍で落ち込む消費を喚起、市内事業者の経営を支援するというが、同市内でPayPayのカードを使用する市民は限られるという。一部業者らが潤い、コロナ禍で苦しむ他業者と市民にメリットはない。一部の同市議会議員の話だと、同市議会に図る前に決めたという。同プロポーザル決定は怪しいとも指摘する。

プロポーザル短期間で発注 地元業者手が出ず

 スマートフォンを使いこなせる市民でなければ利益還元は受けられず不平等であると一般市民から、いわき経済報に投稿があった。同市は3月1日から同31日までの1カ月だけで利用できる期限付き還元としている。
「1カ月だけの利用では、市民も市内事業者も全くメリットはない。PayPayだけが利益を上げられる」と、同市内に住む学識経験者のSさん(61)は指摘する。
 このポイント還元は、PayPayを利用した決済金額の一部を還元する事業で、30%還元するが、1回で3000円、期間中1万5000円となる。対象店舗は受託事業者の加盟店となるが、大手企業やフランチャイズチェーンは利用できない。各対象店舗を利用し、キャッレス決済に限るとしており、全ての消費者が対象。一部の業者のカード利用について、市民からは内田市長・行政の癒着ではないかと指摘されても仕方がない。市内の加盟したい業者は、2月14日に第1次受付は3月1日キャンペーンの適用開始、同27日の第2次受付は3月15日の適用開始となる。
 同市では「あんしんコロナお知らせシステムクーポン」システム構築も短期間で発注した。

小野潤三議員がK議員にパワハラか

 このポイント還元事業について1月14日、市議会産業建設常任委員会で自民党一誠会のK議員が、キャッシュレス決済ポイント還元事業について問題を指摘した。これに対し、志帥会の小野潤三議員が、K議員に「委員会で聞けるのに何で質疑したのか」「会派と話し合って質疑したんでしょ」「代表者会議で以前、話し合いをして不要な質疑をしないように言ったのに何故したのか」と、ハラスメント行為と受け止められることを言ったという。「あらゆる議案に関して質疑を行うことは議員の権利であると、批判を受けるものではない」と、一誠会の見解である。K議員は「嫌がらせ」と受け止めている。
 内閣府では1月13日、全国の地方議員を対象に行った、有権者や議員から受けたハラスメント(嫌がらせ)調査の結果を公表した。その事例は1324件が寄せられたが、パワーハラスメントが68・4%と最多であった。セクシュアルハラスメントが22・9%となった。パワーハラスメントは議員が46・5%だった。この調査は昨年10月から11月に男女を問わずに実施した。
 このように議員同士の嫌がらせは少なくないが、同市議会の各派対立とも受け止められる他会派議員に苦言するのは、ありがた迷惑な話だという。
 小野議員は、同常任委員会メンバーであるK議員に対し「質疑(K議員のこと)ではなく、常任委員会で質問すればよかったのではないか」と尋ねたが、それは、産業建設常任委員会の中ではなく、委員会が閉会した後の私的な会話だ」と、いっている。また「K議員の発言について言ったものではなく、一誠会の議員が質疑を行ったことについて申し上げた」と説明している。さらに「会派と話し合って質疑したんでしょ」とは言っていないと否定した。一方、質疑(同常任委員会)したのはK議員ではありませんと、違うことを付け加えている。小野議員は「議会は言論の府であり、1つの意見をハラスメントと言ってしまっては、議会は成立しません」と言い切る。
 ちなみに、一誠会の上馬卓也会長は、1月13日、地元新年交歓会の席で、顔を合わせた小野議員に、市のクーポン券の件で「常任委員会でやればいい。議場でやることない」と言われたという。

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