常磐共同ガスは公共事業ではありません「市予算・補助一切なし」

政治関連 30/08/2021

清水市長が朝日新聞に不満コメント

 任期満了に伴ういわき市長選は、8月29日告示、9月5日の投開票で行われるが、立候補したのは、現職の清水敏男氏(58)、昌平黌・元東日本国際大学客員教授の宇佐美登氏(54)、昌平黌・東日本国際大学地域振興戦略研究所長の内田広之氏(49)、元常磐共同ガス社長の猪狩謙二氏(59)の4人(各無所属・いずれも市選管届け出順)となる。各候補とも出陣式で第一声を上げ、7日間の遊説をスタートさせ、有権者への支持を訴えた。
 28日現在の有権者数は、26万9278人(男13万1679人、女13万7599人)となっている。(市選管まとめ)
 この市長選挙は、新型コロナウイルス禍の中、4候補者は医療関係や企業誘致などを訴えている。さらに、若者が安心して働ける魅力のある企業誘致の実現などを促進する候補者を選ぶ、孫の世代まで真の市再生に向けて、市政のリーダーを決める重要な選挙となる。

29日から選挙戦に突入、コロナ禍の中で4候補の争いに
 また、本紙8月15日付け既報=電子版PDFも=「選挙に圧力か S社にクレーム」という見出し、のぼり旗やポスター看板を取り外させたという記事に対し、清水敏男市長が常磐共同ガスにクレームを付けた。7月下旬、地元の「常磐共同ガス」の看板や施設近くなど市内十数カ所に立てられていた猪狩氏ののぼりやポスター、立て看板が突然、一斉に撤去された。発端は清水の申し入れだった。清水は7月21日付けで、猪狩氏が社長を務めていた同社の親会社側に文書を送付。猪狩氏を推薦した同社について、「公共事業を担う会社として良識ある行動を」などとクギを刺した。=省略=清水は取材に「(同社は)公共インフラを取扱い、通常の民間企業とは異なる公益性を有している。特定候補の推薦や応援は一定の配慮を求められるべきもの」と文書で回答した。と、朝日新聞の8月28日付け朝刊、福島版(ローカルニュース)13版Sは伝えている。清水は、朝日新聞のコメントに「公共事業」だと不満をあらわにしたといえる。

「清水市長初当選、2期目も共同ガスら支持」は何だったのか
 清水市長は、朝日新聞に公共事業だと断言したコメントを語っているが、猪狩は「常磐共同ガスは、公共事業ではない。公益事業だ」と、いわき経済報の記者に語る。同社は、S社が60%、石油資源開発株式会社といわき市(旧常磐市が設備投資で参加)が、各20%の株式を持つが、同社に対し、同市は予算化もしていない。また、株主総会に一度も出たことがなく事実上、経営としての機能は果たしていないのが現実だ。このため、清水の朝日新聞へのコメントは疑問だらけとなる。2012年9月の市長選で初当選の当時と、17年9月の市長選も常磐共同ガス・当時の猪狩社長が全面的に清水を支持していたが、清水が朝日新聞に矛盾したコメントをしたのは、何だったのか―。

 公益事業を担う会社に、自身が応援されるのは問題ないというのか。

 一方、東洋システムの庄司秀樹社長も清水を全面的に支援してきた。企業誘致で市民の所得を増やすために、民間有志でバッテリーバレー推進機構を立ち上げ、清水に協力を求めたが、清水は、いわきの所得が低いのは製造業中心の町だからで、スポーツによる町づくりが必要だと断言したので支持を諦めた。いわき市の所得は製造業が引き上げており、世界では電池を制した国が世界を制すという動きに危機感を持った自民党の甘利明議員を中心に電池議連が結成された。8月4日には茨城県に日産自動車などに向けたEV用電池工場の誘致が決まり、約500億円の投資、と約400人から1000人の雇用を創出される。

 この市長選挙に猪狩が立候補したことで、清水は選挙に危機感を持ったため、S社にクレームを付けたという。一般的に、ガス・電気事業は公益性が高いが、公共事業ではない。清水は、一般企業の同社にクレームを付けるのは政治的にも具の骨頂である。

 広辞苑第7版によると、公共事業とは「国または地方公共団体の予算で行う公共的な土木工事・営繕工事の事業。道路・港湾の整備、河川の改修の類」となっている。
 常磐共同ガスは文字通り、市の予算の組み入れなど一切の補助も受けていない。市関係者は株主総会に一度も参加したことがなく、経営に関心がない投げやりな実態が浮き彫りになっている。

 市行政職員と思われる関係者らから「選挙に立つ猪狩謙二立候補者のノボリ旗や看板が、同市常磐や内郷地区から突然消えたが―。清水敏男陣営の悪知恵という情報が伝わってきている」と、投稿があった。「清水敏男市長の横暴を許すのか」という話が飛び込んできたもので、本紙では、選挙妨害と見て慎重に取材を進めた結果、その全容をつかんだ。

■■■いわき経済報既報
 K社長に対して「盛夏の候=文中略=猪狩前社長が9月のいわき市長選挙に出馬することを決め、現在活動をしております。社長を辞任しての活動ですから、私がとやかく言う筋合いでないのは承知しておりますが、会社ぐるみで応援しているかのような市民に誤解を招く行動が目立ちますので、地元の現状をお知らせすべく、ペンを取りました=文中略=公共事業を担う会社として、是非、良識ある行動をお願いしたいと思いました。同便にて現状の写真をいれましたが、この事はほんの一例です」と結んでいる。
=原文の通り。

 清水市長の態度は現職の首長として資質だけでなく、政治家として前代未聞の思いもよらないシュール(思いがけない)牙を鳴らした実態に驚きを隠せないが、公職選挙を事実上捻じ曲げる行為となるのが心配だ。
 同共同ガスは、コンプライアンスを厳守して活動しており、文字通り基本的人権の尊重抜きでは、やりとげることができないのが本音だろう。
 清水市長は、秘書課(緒方勝也課長)を通じて「個人的なこと」とうそぶく。本紙は清水市長に対し、今回もコメントを求めたが応じていない。敬称略
写真=清水市長がS社に差し出した文書

2021年9月いわき市長選 清水敏男市長 朝日新聞にコメント

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